『覆うことの意味』
艶色は、自然に存在しない色である。「艶」とは文明の産物だ。衣裳は肉体を覆い隠す道具である。子猫ちゃんの衣装も、風でまくれあがるドレスも、包帯で巻かれた肉体を秘めたナース服も、制服のスカートも、肉体を隠蔽することで肉体にエロスの意味付けを与える道具である。衣裳の下に何があるかなど、実は判りきったことなのに。そして、京本の思い詰めたような眼差しや何かを訴えるような半開きの濡れた唇も、実は文明が生み出した「衣裳」である。人間は自然=肉体に意味付けを与えずにいられない病を負った。体を締め付ける紐や、体を撫でまわすハタキや、体を伝うシャワーの水は、京本の肉体の感覚を観るものの内に呼び覚ますが、それは同時に、肉体に食い込んで赤い痕を残す水着の紐のような我々の文明の存在を喚起せずにはおかない。禁断の林檎を口にした人間はエデンの園には戻れない。今回、はからずも京本は楽園を追放された人間の原罪を体現してしまった。肉体に美しい自然を秘めたグラドル京本有加だからこそなしえた技であろう。