『じっちゃま強盗団、はて顛末はいかに?』
昔はやり手の銀行マンだったり、映画プロデューサーだったりしたじっちゃま達、今は優雅に高級老人ホームで過ごしている。ところが仲間内の一人がぽっくり逝ってしまい、改めて「生」の勢いを考え直し、その仲間の残した地下図面をもとに「銀行強盗やろうぜっ」という計画になるわけですね。
まだボケるまでにはいたっていない頭を駆使し、ついでによれよれになりかけている身体もコキ使って策を練り、穴を掘るじっちゃま達には拍手、それ以外にもバイアグラ使って必死に励もうとする山崎努、鼻の下伸ばして介護のお姉さんに抱きつく青島幸男(選挙なんかでないでこーゆーことやってる方がよっぽど「らしい」のに)、文庫本を離さず、昔のライバルを未だに恨む宇津井健、三途の川を渡り損ない、ひたすらボケ役に徹する谷啓などには思わず笑ってしまう。もう皆さん個性豊かなじっちゃまで、若いモンはたじろいでしまいますわ。
ストーリーとしても最後の最後で強盗の目的が単なる「銭」だけではなかったという大転換があり、「老い」からはどうしても逃れられないことを各人がやっぱり改めて強く認識させられるなど、サビの効いた筋立てになっていたと思います。
それにしてもやっぱりじっちゃま達、役柄としてではなく役者としてもダテに年はとってないなあとつくづく考えさせられました。特にせりふの間合いの取り方がもう上手いのなんのって!せりふの長さは比較的短いものが多くて、状況や感情の説明というよりも、合の手に近い、無意味なせりふが多いのね。それなのにううん、画面から目が離せない。
見て損はないですよ。
次へ