『女優という生き方』大きく二部に分かれ、まず母親から、次に本人から、「愛、聞こえますか?」ではあまり出てこない忍足さんの歴史が語られます。両方読むと、聾者として育って行くことがどういうことか、うっすら分かってきます。タイトルになっている女優志願の動機について読むと、仮に聾がなくても忍足さんは舞台やフィルムの場を選んだのではないかと思えてしまいます。映画「アイ・ラヴ・ユー」でも何気なく扱われていましたが、表現を目指す人の厳しさと力というのが、やはり忍足さんのベースにはあるのですね。