『素晴しき明治軍歌の世界』
戦後50周年記念に一斉に出された「〜大全集」シリーズの一つ。
特にこのコロムビアから出されたものは
ばら売りで手軽に買え、かつ質も高いので優良です。
さて、このCDは明治・大正の軍歌を集めたものです。
明治の軍歌といいますと、昭和のそれに比べて
優れている、質がいいなどという意見があります。
しかし明治の軍歌が総じて優れているわけではなくて、
単に昭和と違って、何でもかんでも録音され残っておらず、
要するに時間の試練を経ているために、
優秀なものが結果的に残った、というのが実情です。
とはいえ、ここに収録されているのは、
まさにその時間の試練を経た、「明治の軍歌の中でも優秀なものたち」です。
それ故、歴史的にみても価値があり、
軍歌としてもまた優れている、という評価が下せるのです。
では具体的にみましょう。
特に注記することもなく、ほとんど一級の録音ばかり。
ほとんどが陸海の軍楽隊の録音であり「まさに軍歌」です。
敢えてこれと挙げるのも難しいぐらい、良いものばかり。
戦後録音も「男声合唱団」のものであり、下手な編曲もなく安心して聴けます。
ですので、以下では問題のあるものだけ述べておきましょう。
それは「敵は幾万」「軍艦行進曲」の2つ。
この2曲はおよそ軍歌らしさとはかけ離れた代物。
他の優良な音源で聴く事をお奨めします。
しかし問題はこの2つだけです。
勿論、戦前録音は特有のノイズが入りますが、
これはすぐに気にならなくなりますので、問題ありません。
戦前録音メインの軍歌CDとしては白眉のものです。おすすめ。